レーシック手術後の失明・後遺症・合併症のリスク
「レーシック手術はリスクがありません。」
・・と、自信を持って答えられる人は、残念ながら、この世にはいません。
今、主流のレーザーを使ったレーシック手術(刃物を使わない)は、17年程度の歴史しかなく、数十年後の状況は、誰にも解らないのです。
とはいえ、既に世界中でレーシックは行われています。日本だけでも、年間40万人以上の方が、レーシック手術を受けています。
この背景には、世界中の眼科医が、何十年にもわたって、研究や臨床経験を重ねてきた努力があり、日本では、1998年にレーシック手術で使用するエキシマレーザーが、厚生労働省に認可され、レーシックは安全だという認識が広がってきています。
それを踏まえたうえで、パチクリ犬の独断と偏見で、レーシック手術を斬っていきます。
◇失明について
レーシックで失明した臨床データはありません。
レーシックは、目の角膜を削る手術で、削る最大の厚さは決められており、眼球に穴を開けるような医療行為ではないため、レーシックで失明ということは、考えにくい手術です。
しかし、少しでも不安に思う方や信頼できる医師を見つけられない方は、レーシックをするのを控えた方がいいと思います。レーシックは外科手術です。10分程度で手術は終わる簡単なものですが、経験のない医師では患者の状態を正しく把握できないかもしれませんし、執刀ミスも考えられます。
この先生なら大丈夫!と思えるところが見つかるまでは、安易に手術をする決定は控えてほしいと思います。
◇後遺症について
5,000人に1人の割合で、後遺症は起きているといわれています。
現在、年間40万人以上がレーシックを受けていますので、割合からすると、年間80人の方が後遺症の危険性にさらされていることになります。
後遺症が起きたケースを見てみると、眼科医の医師免許のないクリニックや、衛生管理が不十分だったクリニックで起こりやすくなっています。
クリニック・病院選びを間違わないことが、後遺症を回避する、最良の方法です。
◇合併症について
レーシックを行うことで起こりえる合併症として、以下の症状がいわれています。
・老眼の進行
・グレア症状(光を見たときに必要以上にまぶしい)
・ハロ症状(光を見たときに周囲に輪が見える)
・ドライアイ
・暗いところでの視力低下
・乱視
・頭痛、首の痛い、、肩こりなど
いずれも個人差があり、数日で改善する方から、数ヶ月続く方もいます。
万が一、術後、上記のような症状が出て、1ヶ月たっても症状が改善されない場合は、迷わずレーシックを受けたクリニックや病院に再度相談するべきです。親身に相談してくれなかったり、明らかに不誠実な対応をしていると感じた時には、他の病院に足を運び、積極的に診断を受けて下さい。
レーシック手術に失敗して、自分を守ることができるのは自分だけです。
レーシック難民にならないためにも、術後、1ヶ月間は、些細なことでも、しっかりとケアするべきです。